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ZOOMの創業は1983年にさかのぼる。“ZOOM”という社名は、会社の立ち上げに携わった数名の技術者たちによって決められたもので、頭文字がZならアルファベット順に並んだ一覧の中で目立つという単純な(ある意味では重要な)理由がある他、英語圏の漫画でよく使われる上昇を表す擬音(“ギュイーン”というような感じ)が起源だという。
創業からの約7年間は、他の楽器メーカーのために音源ICやリズム・マシン、MIDI同期システムなどの開発を手掛け、着実に技術力と資金力を蓄積することに費やされた。そんな中、1988年にオリジナルDSP LSI“ZFx-1”の開発がスタートし、翌年に完成を見たところから自社製品実現への道が開かれた。
「最初の6〜7年は、いろんな意味で勉強の期間でした」と当時を振り返ってくれたのは、ズームCTOの莅戸道人氏。
「最初はやはり自社製品を作ることを目標に会社を設立したわけですが、資金面やその他の理由でなかなか作れない期間が続きました。でも、その間にいろいろな勉強をしてこれたからこそ、今のZOOMがあるのだと思っています。それが無かったら、最初の1年で無くなっていたかもしれません。今のネットバブルみたいに(笑)」
そんな“勉強”の成果が一気に花開いたのは、1989年秋にニューヨークで行われたAESコンベンションでのこと。“ギターのストラップに取り付けることのできる小型マルチエフェクター”をコンセプトに開発された第1号製品、9002のプロトタイプがここで発表されたのである。マルチエフェクターといえばラック・タイプが当たり前であった時代に、フット・タイプのコンパクト・エフェクターと並ぶサイズを実現し、それでいて確かな基本性能を備えて登場した9002は、1990年に正式発売されるや否や世界中の注目を集め、ZOOMの名を広める足がかりとなった。
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Orginal DSP LSI "ZFx-1"

ZOOM 9002
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同年冬には、一転してラック・タイプの本格モデル9010を発表。世界初(当時)の4イン/4アウト仕様を採用し、さらに内部構成の変更も行えるなど、それまでのマルチエフェクターの概念を超えたスペックはまたもや大きな話題となり、アマチュアのみならずプロ・ミュージシャン/エンジニアの間でもZOOMの評価は高まっていった。
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